163.逆境に負けずに横綱に登りつめた、照ノ富士関。【書籍紹介『奈落の底から見上げた明日』】
2023/06/22
※私は相撲に本格的な興味を持ったばかりのため、表記などに誤りがある可能性がございます。温かい目で見守っていただけると幸いです。
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一度は番付で上から数えて二番目の地位である大関までたどり着いたものの、怪我や病気に苦しみ地位を下から数えて二番目の序二段まで落としながらも、その大きな逆境に負けずに再び地位を上げていき、一番上の地位である横綱にまで登りつめた、前代未聞の偉業を成し遂げた力士がいます。
その力士は、第73代横綱として今も現役で頑張っている照ノ富士関です。先月の夏場所でも休場からの復活場所にて優勝を決め、人々に感動を与えました。
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本日は、照ノ富士関の著書である『奈落の底から見上げた明日』を拝読いたしましたので、ご紹介いたします。
私がこの本を知ったのは、去年に『見るまえに跳べ』というYouTubeチャンネルの動画を見ている際に、このチャンネルで照ノ富士関についての動画があり、この本も紹介されていたことがきっかけです。孫と祖父の関係である「ゆぅくん」と「じぃじ」のお二人のやり取りがほっこりするチャンネルです。
そして最近相撲へ強い興味が湧いておりますので、照ノ富士関のご活躍を拝見しているうちにこの本のことを思い出し、読んでみようと思った次第でございます。
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この本では、モンゴルで生まれ育ち、相撲界に入った照ノ富士関が若さゆえの、ご本人曰く「イケイケ」の状態で調子に乗っていた最初の大関の頃から、怪我や病気で余命宣告まで受ける事態に陥り、序二段への転落を経て、その上で悩み考え人間的に大きな成長を遂げ、横綱に登りつめるまでのことが活き活きと語られています。
照ノ富士関は1991年(平成3年)生まれであり、1993年(平成5年)生まれの私の2歳上となり、ほぼ同年代です。同年代の若者である照ノ富士関がこれほどにまで壮絶な体験をして、そしてそれに負けずに前に進んでいく様子を拝読し、本当に励まされました。
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それにしても、生まれ故郷であるモンゴルに住んでいた16歳の頃にスケート場を経営していたそうで、その年で経営に乗り出すとは、すごい行動力だと思いました。この頃から、大物になる片鱗がうかがえる興味深いエピソードです。
そして、体が大きいので最初は腕立て伏せができなかった、と書いていたエピソードに親しみを覚えました。私も体が大きいから腕立て伏せが上手にできないのか、と納得しました。確かに体が大きくて体重があると、腕立て伏せはより難しくなりそうですね。
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また、この本から周りの人々の支えが大事だということを改めて考えることができました。照ノ富士関ご本人が語っていることに加え、ご家族や高校の恩師、師匠で第63代横綱・旭富士関としてご活躍した伊勢ヶ濱親方をはじめとする伊勢ヶ濱部屋の方々、同じ時代を共にして相撲界を盛り上げている貴景勝関や髙安関など、様々な方々のお話も掲載されておりました。それぞれの視点から照ノ富士関の人柄を垣間見ることができ、こちらも興味深く拝読いたしました。
照ノ富士関も語っていましたが、横綱まで登りつめたことはご本人の計り知れない努力はもちろんですが、周りの人々の支えによるものも大きいことでしょう。特に、奥様の支えに助けられたと語られていたことが印象に残りました。大関から序二段へ、まさに「奈落の底」に堕ちたとも例えられ、どん底の状態になった照ノ富士関を見捨てず、心の支えとなったことは非常に心強かったことでしょう。
こちらの記事によると、先日結婚披露宴が催されたようです。結婚したのは2018年だそうですが、様々な事情もありようやく開催できたようです。おめでとうございます。
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この本の最後あたりには、横綱としての目標や、将来は親方として人気力士となりうる人材を育成し、相撲界を盛り上げていきたい、といった旨を語っていました。外国に生まれながらも、日本国籍を取得し親方になる外国出身力士の方々には感謝の念が湧いてきます。国籍を取得してまで、日本の国技である相撲のために力を尽くしてくださることはありがたいことです。
現在も横綱としてご活躍の照ノ富士関は、2桁優勝を目標としているそうです。先月の夏場所で8回目の優勝をしましたので、あと2回ですね。照ノ富士関の2桁優勝達成を含めたこれからのますますのご活躍を、心より応援しております。
私もこの本から、大きな勇気をいただくことができました。誠にありがとうございました。
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