114.発表後60年経っても、『With The Beatles』。
2023/05/27
私は、ビートルズの影響で熱心にいろいろな音楽を聴くようになりました。
昨日、ビートルズのデビューアルバム、『Please Please Me』の全曲の個人的感想を書く記事を執筆いたしました。
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本日は、早速ビートルズが1963年に発表した2枚目のアルバム『With The Beatles』についての記事を執筆いたします。デビューアルバムの素晴らしさは前回の記事に述べたばかりですが、この2枚目も負けていません。
それでは以下から、曲ごとの感想に入ります。私は音楽の専門家ではなく、豊富な知識があるわけではありません。間違いもあることでしょう。平成生まれ、29歳のある一般男性の一意見として軽い気持ちでご覧ください。
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1.It Won't Be Long
「レノン=マッカートニー」の黄金コンビ作のこの楽曲から、このアルバムは始まります。
やっぱりビートルズのアルバムは、1曲目からインパクトがすごいですね。出だしの最初の1秒から心を掴まれます。コーラスと一緒に私もノリノリで「Yeah!」と掛け声を出したくなります。
歌詞では「Be long」と「Belong」をかけあわせた言葉遊びが行われています。私も言葉遊びは大好きなので、こういうネタは好きです。したがって、私の頭の中にはいわゆる親父ギャグがよく思い浮かぶのですが、場の雰囲気を考え、発言することはあまりしません。
ギターリフも特徴的ですよね。こんなにクオリティが高い楽曲でも、シングルではなくアルバムの中の1曲になるとは、と驚かされます。
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2.All I've Got to Do
1曲目がノリノリで、2曲目は哀愁漂うしっとりとした楽曲なのは、デビューアルバム『Please Please Me』と似た流れですね。タイトルにもなっている「All I've Got To Do」のフレーズのコーラスが特徴的です。やはりビートルズは、コーラスの素晴らしさも魅力の1つですね。
この楽曲では個人的に、リンゴ・スターによるドラムの演奏が特に印象的です。他のパートに比べると、一歩下がった位置にいるイメージのあるドラムスですが、この楽曲では確かな存在感があります。
余談ですが、ビートルズとほぼ同時期から活躍している同じくイギリスのロックバンド、ザ・フーの『The Ox』という楽曲では、ドラマーのキース・ムーンの演奏が非常に素晴らしいです。ドラムってすごいなぁ、と思わされた楽曲です。
このように、リンゴのドラムの演奏も私は好きなのです。リンゴは人間的にも穏やかで魅力のある性格ですが、その演奏にも魅力がにじみ出ています。
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3.All My Loving
この楽曲は本当に感動的で、鳥肌が立ちます。強く心を揺さぶるメロディです。私はこの『All My Loving』が、このアルバムの楽曲の中でも特にお気に入りです。
出だしから「テレレテレレテレレテレレ」といったリズムの良いギターのフレーズが流れ、私もついリズムに合わせて体が動き出します。ポール・マッカートニーによる、力強さを感じさせながらも優しいボーカルも好きです。
ジョン・レノンが亡くなった時に流れていた楽曲だとされる話は有名です。そのエピソードも合わさって、感傷的になります。
またまた余談ですが、我が地元・長崎が誇るシンガーソングライターの福山雅治も同名の『All My Loving』という楽曲を発表しています。こちらは甘酸っぱい青春を感じる楽曲となっております。このように、日本のミュージシャンでもビートルズの影響を受け、曲名などを拝借するパターンがあります。世界中のミュージシャンに影響を与えたビートルズ、今聴いても本当に素晴らしいですね。
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4.Don't Bother Me
3曲目まで「レノン=マッカートニー」コンビの作品でしたが、4曲目のこちらはジョージ・ハリスン作で、リードボーカルも務めています。
「レノン=マッカートニー」の素晴らしさは言うまでもないですが、この楽曲はポップで聴きやすく、ジョージ・ハリスンの才能もこの頃から確かなものだということがわかります。
後にメンバーの中でも最もインドに傾倒し、ビートルズ解散後には名盤といえるソロデビューアルバム・『All Things Must Pass』を発表するまでに至るジョージ・ハリスンの若かりし頃の佳作です。
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5.Little Child
この楽曲は、非常に面白い楽曲です。個人的にも気に入っています。イントロのハーモニカの演奏からも、いい意味での「おちゃらけ感」が出ています。「Wow!」のシャウトも、いい味を出していますね。
こちらは再び、「レノン=マッカートニー」作で、メインボーカルもこのコンビが担当していますが、もともとはリンゴがメインボーカルになる予定だったそうです。確かにこういう楽しい雰囲気の楽曲、リンゴに合いそうです。
「I'm so sad and lonely~♪(僕はとても悲しくて寂しいよ、といった意味合い)」というフレーズがありますが、本当に寂しい気持ちであるかのように歌っているのが伝わってきます。楽しげな曲調なのに、歌詞や歌声からは悲しさが伝わってくるのが興味深いですね。
この「I'm so sad and lonely」というフレーズのメロディは、エルトン・ヘイズという歌手の『Whistle My Love』という楽曲から引用したと言われております。この楽曲のメロディに元ネタがあったことを初めて知りました。この『Whistle My Love』は、1952年のディズニーの実写映画『ロビン・フッド』で使用されたようです。ビートルズのメンバーも、子供の頃にこの映画を観たのかもしれませんね。
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6.Till There Was You
ここに来て、このアルバムで初めてのカバー曲です。このアルバムの中でも特に渋い曲だという印象です。最初に制作されたのは1950年とのことですから納得です。この楽曲の原曲となる、アイリーン・ウィルソンの1950年の『Till I Met You』を聴いてみましたが、流れるような落ち着いたアレンジです。これをビートルズが1963年に、当時の現代風であるロック調にアレンジしています。ビートルズらしいアレンジにカバーするのが本当に上手ですね。
この楽曲でメインボーカルを担当しているポールは、この1950年の原曲ではなく、ペギー・リーによるカバーからこの楽曲を知ったようですが、こちらもやはりビートルズに比べるとしっとりとしたアレンジとなっております。
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7.Please Mr. Postman
こちらもカバー曲です。元々はアメリカの女性コーラスグループであるマーヴェレッツの楽曲です。先程の『Till There Was You』は哀愁溢れる渋い楽曲でしたが、こちらは明るくポップな楽曲となっております。
マーヴェレッツによる原曲は、コーラスの感じといい、オールディーズ感溢れる温かみのある曲調となっております。郵便配達をしている方とのコミカルなやり取りを想像させられます。
このビートルズによるカバーは、何と言っても出だしの「Wait!」の一言が印象的です。これで心を一気に掴まれます。そこからはビートルズの雰囲気に包まれます。
後年、カーペンターズもこの楽曲をカバーしているのですが、こちらも冒頭のカレン・カーペンターによる「Stop!」の一言から、カーペンターズの雰囲気にに包まれることとなります。私はカーペンターズも大好きなので、ビートルズとカーペンターズの両方がカバーした楽曲では、その違いを楽しんでいます。
この楽しい雰囲気の楽曲で終わるA面も、これはこれで良いですね。
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8.Roll Over Beethoven
B面は、こちらのロックンロールナンバーで始まります。偉大なるロックンローラーのうちの1人であるチャック・ベリーの楽曲のカバーです。
チャック・ベリーの名前をご存知ない方でも、その代表曲『Johnny B. Goode』が映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の有名なシーンで使用されており、特徴的なギターリフを聴くと、「聞いたことがある」と思う方も多いことでしょう。
それにしてもこの楽曲、当時のクラシック好きからは反感を買ったことでしょうね。私もどちらかというとロックンロールのほうが好きですが、クラシックも好きです。ただ、クラシックにはどうしても難しいイメージがありますね。お詳しい方とお知り合いになれば、クラシックにもハマる可能性はあるのですが。
こちらの楽曲は、ジョージ・ハリスンがメインボーカルを担当しています。原曲のチャック・ベリーの歌声も、こちらの歌声もそれぞれ個性があって良いですね。
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9.Hold Me Tight
カバー曲が続きましたが、こちらは『レノン=マッカートニー』コンビによるオリジナル曲です。
コーラスや、「デンデンデンデン」といった伴奏が印象的ですね。それにしても、伴奏の音をカタカナで表現するの、シュールですよね。シュールですが好きなので、私もこのような表記にしております。
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10.You Really Got a Hold on Me
またしても、「Hold me」のフレーズが印象的な楽曲が続きますが、こちらはスモーキー・ロビンソンの楽曲のカバーです。
歌詞の「I don't like you, but I love you」といった日本語に訳する人によって意見が分かれそうな英語表現の奥深さを感じさせるフレーズが連続するのが印象的です。
スモーキー・ロビンソンが所属していたグループ・ミラクルズによる原曲を改めて聴いてみましたが、やはりこの、私が生まれるずっと前の時代の楽曲なのに、懐かしさを感じるメロディ、素晴らしいですね。
ビートルズ版も、やはり原曲の雰囲気を尊重しながら、ビートルズらしいアレンジになっており、聴きごたえがあります。
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11.I Wanna Be Your Man
こちらの楽曲は、「レノン=マッカートニー」コンビが同じイギリスのロックバンド、ローリング・ストーンズに提供した楽曲のセルフカバーです。メインボーカルはリンゴが担当しています。
ビートルズと並び称され、伝説のロックバンドとして君臨するローリング・ストーンズですが、この2つのバンドがかつてこのような繋がりがあったことは興味深いです。ビートルズは1970年に解散しましたが、ストーンズは今も現役で活動していることが本当に驚くべきことですね。結成時から所属しているミック・ジャガーやキース・リチャーズのお二方をはじめとする現在お元気に活躍しているストーンズのメンバーのこれからのご活動も応援しております。
このセルフカバー版も、リンゴの歌声がいい味を出していて好きなのですが、この楽曲は私はストーンズ版のほうが好きです。自身よりもストーンズの雰囲気に合わせて楽曲提供したことがわかります。
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12.Devil in Her Heart
こちらは、ドネイズというアメリカのR&Bガールズグループの楽曲のカバーです。こちらの曲名は『Devil in His Heart』となっており、歌い手の性別が異なることにより、曲名がことなることにも、英語表現の興味深さを感じます。
この原曲は、『山下達郎のサンデー・ソングブック』というラジオ番組で流れていたのを聴いて初めて知りました。クリスマスの定番曲となった『クリスマス・イブ』などで知られるミュージシャンの山下達郎は、ご自身でも素晴らしい楽曲を制作される方ですが、主にオールディーズなどの音楽の造詣が非常に深い方で、知る人ぞ知る名曲をご自身のラジオ番組でご紹介されているので、この番組で出会う名曲もあります。
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13.Not a Second Time
「レノン=マッカートニー」作の楽曲です。「二度と無い」といった訳にできる曲名ですね。非常に深く、心に留めておけるフレーズです。例えば、現在過ごしている時間も、「Not a Second Time」です。同じ日は二度とやってきません。一日一日を大切に生きていこうと思えますね。
ビートルズのメンバーが、私にこのように考えさせることを意図して発表したかはわかりませんが、私はこの楽曲を通して、時間を大切にしていこうと思えました。
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14.Money (That's What I Want)
そして、この楽曲です!この楽曲で終わりなんて、余韻が残りまくりますね。このアルバムに収録されているカバー曲では一番好きです。原曲は、バレット・ストロングというアメリカの男性歌手によるものです。バレット・ストロングは今年の1月に81歳でお亡くなりになったようです。このような素晴らしい楽曲を発表していただき、ありがとうございました。
私的感想では、この一つ前の楽曲「Not a Second Time」で時間の大切さを感じたあと、「Money」、つまりお金という曲名なのに意味を感じます。まさに、「Time is money」ですね。更に言えば、どんなにお金持ちでも時間は限られますから、時間はお金よりも尊いものだと私は考えています。
私はこの楽曲の、「That's what I want」というフレーズのコーラスを気に入っています。「ザッツ!ワライウォン!」とカタカナにしても魅力的な、愛すべきフレーズです。つい一緒に声を出したくなります。
一緒になって「ザッツ!ワライウォン!」と叫んでるうちに、このアルバムは終わってしまいます。盛り上がりの中で終わっていくのも、良いですね。
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今回は、ビートルズの2枚目のアルバム『With The Beatles』の全曲の、個人的な感想を述べました。2枚目も、1枚目に負けないくらい名盤ですね。1枚目の完成度も素晴らしいものでしたが、2枚目で更に進化を遂げています。これからどんどん進化していき、現代の音楽を作っていくと考えると、胸が熱くなります。
当時の人々は意図していなかったかもしれませんが、1963年の発表から60年経った2023年になっても、人々が『With The Beatles(ビートルズと共に)』の状態であり続けることは本当にすごいことですね。テレビやラジオや街なかで、今もビートルズの楽曲を耳にすることがありますが、これからもそれは変わらないことでしょう。
今回の記事でこのアルバムに興味を持った方は、ぜひ一度聴いてみていただけると幸いです。まさに、百聞は一見に如かずです。
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