92.土曜のお昼の、長崎の顔。【追悼・寿一実】

長崎県では、土曜のお昼に、長崎国際テレビ(NIB)というテレビ局にて『ひるじげドン』という長崎ローカルのテレビ番組が放映されています。この番組は1999年に放送開始されましたので、1993年生まれの私が物心ついた頃には放映されていました。

『ひるじげドン』が収録されている長崎国際テレビは、出島にあります。

この番組に、放送開始時から出演し続けた寿一実というローカルタレントの方がいらっしゃいました。この寿さん（番組にてこのように呼ばれ親しまれた方ですので、私も親しみを込めてこうお呼びいたします）が、5月5日にお亡くなりになったそうです。

土曜のお昼にテレビをつけると、いつもテレビの中にいた方ですので、子どもの頃からずっとテレビで観てきた寿さんの訃報は、まるで近所の小さい頃から知っているおじちゃんがいなくなったような感覚です。長崎では抜群の知名度を誇る方ですので、同じような気持ちになっている同年代の長崎人は少なくないことでしょう。

晩年は、お痩せになった姿でも『ひるじげドン』に笑顔でご出演し続け、ここ最近はご出演がありませんでしたので、『ひるじげドン』のスタジオに寿さんがいらっしゃらないことに気づき、家族で体調を心配しておりました。

寿さんは福岡吉本に所属しており、福岡でもお笑いタレントとしてご活躍されていたようです。私が好きなドラマ『孤独のグルメ』の博多出張回にもご出演されており、視聴した際に「寿さんが出とる！」と声に出したのを覚えています。再びこの回を観て、在りし頃の寿さんのご活躍を再び拝見しようと思います。

こちらの『ひるじげドン』の出演者プロフィールによると、密かに思っていることとして、「長寿日本一を狙う！」と書かれてあります。長生きして、まだまだご活躍したかったのだろうという気持ちが読み取れましたので、66歳の若さでお亡くなりになったことはさぞかしご無念であったことでしょう。

長い間、土曜のお昼の長崎の顔として、明るさを届けていただき、誠にありがとうございました。