山田隆一公式サイト

26.ビートルズと、インド。

2023/03/25

ビートルズは、その革新的な音楽性で、それまでの音楽をより豊かなものにしました。

それまでの他のミュージシャンとどのように違ったかは、様々な面で論じることができるでしょう。

今回は、彼らとインドとの関係について考えようと思います。彼らのインド訪問など、詳細に論じると長くなるため、今回は楽曲に焦点を当てます。

ビートルズはイギリスのロックバンドですが、イギリスとインドは、歴史的な背景もあり、関係が深い国です。そのこともあり、彼らはよりインドに興味を持ちやすい環境にあったことが推測されます。

まず取り上げる楽曲は『Norwegian Wood(This Bird Has Flown)』です。こちらの邦題は『ノルウェーの森』であり、村上春樹の小説『ノルウェイの森』の由来となったこともあり、知名度の高い邦題です。昨年のアカデミー賞で話題になった村上春樹原作の映画『ドライブ・マイ・カー』も、ビートルズには同名の楽曲『Drive My Car』があり、村上春樹もビートルズに強い影響を受けていることが推測されます。このように、音楽以外の文化にも大きな影響を与えているビートルズの凄まじさを改めて感じます。この2つの楽曲は、私のビートルズにおけるお気に入りのアルバム『Rubber Soul』に収録されております。

さて、この『Norwegian Wood(This Bird Has Flown)』には、インド音楽で用いられる民族楽器であるシタールが使われています。シタールをポピュラー音楽にて使う試みは、画期的なことだったようです。個人的には、この楽曲の物語のような歌詞も好きです。間奏の間に何が行われたのかは、聴く人の解釈次第でしょう。

次に、『Revolver』というアルバムに収録されている楽曲の『Tomorrow Never Knows』を取り上げます。おそらく、日本のロックバンドであるMr.Children(以下、ミスチル)の同名の大ヒット曲『Tomorrow never knows』を思い浮かべる方も多いことでしょう。ミスチルも、ビートルズの影響を大きく受けたロックバンドです。ベースを担当している中川敬輔は、生まれは長崎県とのことですので、勝手に親近感を抱いております。

ちなみに、我らが長崎県を代表するシンガーソングライターの福山雅治も、『All My Loving』や『IT'S ONLY LOVE』といった、ビートルズと同名の楽曲を発表しており、ビートルズの影響をうかがえます。

さて、このビートルズの『Tomorrow Never Knows』でも、インドの楽器が使用されており、またチベット仏教の儀式の雰囲気を取り入れることを試みたようです。このこともあり、これまでの楽曲にないようなユニークなものとなっております。このような実験的な名曲も多いのが、ビートルズの魅力です。

最後に、こちらはビートルズとしてではなくメンバーのジョージ・ハリスンのソロの楽曲となりますが、『My Sweet Lord』という楽曲を取り上げます。こちらが収録されているアルバム『All Things Must Pass』は、仏教の「諸行無常」を連想させるフレーズであり、仏教の影響がこちらからも見えます。ジョージは、ビートルズの4人の中でも、最もインドの影響を受けたメンバーとして知られております。

歌詞にクリシュナというヒンドゥー教の神が登場し、ジョージのインドへの傾倒がわかります。クリシュナの名は、アップルの共同創業者・スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学での有名な演説にも名前が登場します。スティーブ・ジョブズも、ビートルズの影響を大きく受けた人物だと言われております。こちらの演説は、定期的に観たくなる名演説。英語学習の教材としてもおすすめです。

余談ですが、インドといえば、私は『きっと、うまくいく』というインド映画が大好きです。笑いあり、涙あり、学びありの作品で、こちらも定期的に見返しています。

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ここまで、ビートルズとインドの関係について論じてきました。このテーマでは、宗教について語ることが不可欠です。

しかし、私は宗教については詳しくありません。もちろん、信教の自由があり、それぞれの宗教を信仰している方々は尊重いたします。

今回は、このように宗教が与えた良い影響については関心があり、記事として取り上げた次第でございます。それぞれの宗教の考え方などで良いと思う点は、取り入れます。例えば私は、神社やお寺を巡ることが好きです。

2023年2月に長崎県長崎市の松森天満宮にて撮影した梅の花です。

こちらは、2月に長崎市の松森天満宮にて撮影した梅の花です。木漏れ日とともに、きれいに咲いています。