1363.【エッセイ】『浦上駅』
2025/04/23
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『浦上駅』
浦上駅とは、長崎市のターミナル駅・長崎駅の次にある駅である。
近年の長崎駅周辺の開発は凄まじいものがあるが、浦上駅周辺も私が子どもの時分に比べるといろいろと様変わりした。
1993年に私が生まれたばかりの頃はまだ『長崎ブリックホール』すらなかった。物心がついた頃にはもうこのホールはあったので(1998年開館)、まだなかった頃の記憶はあまりないのだが。
だが、商業施設『みらい長崎ココウォーク』(2008年開業)がなかった時分の頃はよく覚えている。
小学校の社会科見学で、浦上駅周辺をいろいろと訪れたものだ。
1945年8月9日午前11時2分に原子爆弾が投下された爆心地から近い浦上駅周辺には、平和関連の施設がたくさんある。
平和公園、原爆資料館、浦上天主堂・・・、子どもの頃は今ほど平和について深く考えることはなかったのだが、子どもの頃から社会科見学として地元の大切な場所を訪れておいて良かったと思う。
大学の頃、イタリア・ヴェネツィアに留学した際に長崎出身だと自己紹介すると現地の学生から「だから穏やかな性格なんだね」と言われたことがある。歴史的背景から広島や長崎の知名度はイタリアの人びとにとっても高い。
自分でもその発想はなかったので興味深く思ったが、私が温厚(自分で言うのもなんだが、よほどのことがないと怒らない性格ではある)だと人に言われるのは学校で平和について学んだことも少しは影響していると思われる。
もちろん同じ長崎の人々でも性格は人それぞれで気性の荒い人もいることであろうが、このイタリア人学生からの指摘は興味深いものがあった。
今度浦上を訪れる際は、そのようなことも思い出しながら平和について考えようと思う。
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お読みいただき、ありがとうございました。
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