1360.【エッセイ】『アサガオの種集め』
2025/04/22
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『アサガオの種集め』
小学校の頃、学校で何か植物を育てた・・・という経験をしたことがある人は少なくないのではないだろうか。
私も小学1年生の頃だったと思うが、学校でアサガオを育てる活動があった。
・・・育てる、と言ってもそれぞれの子の鉢が並んでいる中、時々それぞれが水をやる、くらいのことをしたのだろうか。もう25年ほど前のことなので、記憶が曖昧である。
アサガオが伸びてくると、「支柱」を用いてアサガオを支えることになる。
この「支柱」という単語、小学1年生にとっては難しい単語である。当時の私を含め、「支柱」という単語をよく知らないために「シチュー」と聞き間違えて「おいしそう」だと思った子は読者の皆さまの中でも必ずいるはずだ。
この支柱のついたアサガオの鉢を、夏休みになる時には家まで持って帰った記憶がある。両手で鉢を抱えながら、夏休みが始まると学校から家への道を、そして終わると家から学校までの道を歩いた記憶がある。まだまだ子どもの時分だったので重く感じた鉢だが・・・。今持ってみると軽いのであろうなぁ、と思う。
やがて、アサガオはきれいな花を咲かせる。それぞれの鉢が、それぞれの花を咲かせている。大人になった今であれば一つ一つの鉢の花の咲き具合の違いを楽しむと思うのだが・・・。当時はアサガオの花自体にはそんなに興味を持てなかった。
・・・そんな私が面白いと思ったのは、アサガオが花を咲かせる役目を終えたあとのことである。そう、種ができる時期である。
アサガオの種が入っている袋を指で押して割って、種を取り出すあの感覚・・・。押した際の感触やバリバリっという音・・・非常に好みだったことを覚えている。また、種自体の黒いつぶつぶの形もかわいくて好みであった。・・・当時はアサガオの花より種に興味を持っていたのだなぁ、とつくづく思う。
こうしてクラスの皆が種を回収し、それはまとめて集められた。当時は幼かったこともあり、その種の行方は知らない。
こうやって幼い頃の楽しい思い出を書いていくことも、やはりなかなか楽しいものだ。
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お読みいただき、ありがとうございました。
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