山田隆一公式サイト

1358.【エッセイ】『金色の折り紙』

2025/04/21

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『金色の折り紙』

子どもの頃は、純粋である。

私もやはり、子どもの頃は折り紙を折る機会があった。・・・ただ私は手先が極端に不器用なこともあり折り鶴や紙飛行機すら折れなかったのだが。

その折り紙には様々な色がある。赤、青、黄、緑など定番の色に加えて・・・金や銀といったバリエーションもある。

子どもだった当時、「うわぁ、金だ!銀だ!」と心が躍ったものである。金メダルや銀メダルといったものに利用される上、当時にいろいろと慣れ親しんでいたゲームやアニメにもしばしば金貨や銀貨が出てくる。それに加えてそのキラキラとした見た目である。

「キラキラしていて、きれいだなぁ。」

当時の私は、金色や銀色の折り紙に魅力を感じていた。・・・本当に子どもの頃は、純粋であった。

すっかり大人になった現在、気になって金色の折り紙が何でできているのかを調べてみた。

・・・すると、銀紙に色を塗ったものらしい。つまり、実質金色の折り紙も銀色の折り紙も同じ素材からできているのである。

そして、その銀紙が何でできているかというと・・・アルミニウム、つまりアルミである。アルミ缶やアルミホイル、1円玉などに幅広く用いられているアルミである。

そうか・・・アルミだったのか。子どもの頃は純粋にそのキラキラとした金銀の折り紙に魅力を感じていたが、大人になった今その真相を知ることとなった。

・・・こうやって、大人になるといろいろなことを知りすぎる。子どもの頃の純粋さはもはやどこへ行ったものか。

だが今回のことで、子どもの頃の金銀の折り紙をきれいだと思っていた気持ちを思い出すことができた。素材はなんであれ、大人になった今でもキラキラしていることはきれいなのである。

子どもの頃に経験した様々なことは、普段は忘れてしまっているものが多いが何かきっかけがあるとこうやって思い出す。

そういったことを、これからも書いてみるかもしれない。

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お読みいただき、ありがとうございました。