山田隆一公式サイト

1345.【エッセイ】『もしも過去に戻れたら』

2025/04/16

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『もしも過去に戻れたら』

誰もが一度は思ったことがあるのではないだろうか。

「もしも、過去に戻れたら。」

「いや、そういったことは思ったことがない。過去を振り返ったって無駄だ。」そう思っている人でも、「こうすれば良かった」と思ったことがある人は少なくないことだろう。

・・・かくいう私も、かつてはよく「今の状態で過去に戻れたら、もっと良い過去を送れただろう。」と思っていたものだ。

だが、皆がよくわかっているように、時間は未来に向かって進む一方である。過去は変えられないが、未来は変えることができるかもしれない。

私たちは、「今」を生きている。「今」しかないのである。

過去のことを「こうすればよかった」といくら考えたところで、過去に戻ることはできないし、過去を変えることもできない。

未来のことを「こうなったらどうしよう」といくら考えたところで、未来のことはわからないし、不安なことを考えても特に大きな問題はなく杞憂に終わることがよくある。

勿論、将来のことを全く考えないことは極端な選択であり良いことではないのであるが、将来のことを考えすぎると「今」を生きることに対して考えが向きにくくなってしまう。

・・・私がこのように考えられるようになったのは、「いろいろな過去」があったからだ。そのことでいろいろと考えて、少しは人間的に成長できているかもしれない。とはいえ、まだまだである。

無論、今の状態で過去に戻ることができたらかつてよりうまく人間関係を築くことができる可能性があるかもしれない。だが・・・それでより良い人生になるかどうかは誰にもわからない。

いろいろあって、現在の私が形成されている。良いこともあって、嫌なこともあって、いろいろ考えたからこそ「今」の自分がある。

過去に囚われず「今」を生きて、より良い未来を想像しながら希望を持って前に進んでいこうと思う。

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お読みいただき、ありがとうございました。