1326.【エッセイ】『路面電車に乗って』
2025/04/07
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『路面電車に乗って』
私は電車に乗ることがそれなりに好きなほうである。
電車内の雰囲気はもちろん、駅の雰囲気やプラットフォームの雰囲気もそれぞれが独自のものを持っており、それぞれの魅力を感じ取るのが好きだ。
とはいえ、いわゆる「鉄道ファン」と呼ばれるレベルに詳しいわけではない。「ちょっと好き」といった具合であろう。
私が住んでいる長崎では、路面電車がある。路面電車はどこからどこまで乗っても料金が一律である。
なので暇を見つけては、あえて始発から終点までずっと乗る、ということをやっている。
そうして、乗ってくる様々な人々を観察することが好きだ。
長崎は、観光都市である。毎日様々な観光客がこの長崎を訪れる。
修学旅行生と思われる子どもたちが地図を片手にいろいろと相談をしている。
「すみません、ここに行くには次で降りればいいですか?」
小学生の男の子が、高齢の女性にこう尋ねた。
「ええ、そうですよ。修学旅行生ね?長崎ば楽しんでね。」
女性は笑顔で男の子にそう答えた。
こういった微笑ましい様々なやり取りを電車内で目の当たりにすることができる。
外国人観光客もたくさん乗ってくる。このように毎日、路面電車内は地元の人々だけでなく観光客たちによっても賑わっている。
「ん味のぃ横綱ぁ・・・!杉永かまぼこぉ・・・!」
路面電車によく乗る長崎市民ならおなじみの広告音声も、毎回流れるたびに安心感がある。
・・・地元の電車でさえこうやって楽しんで乗れるので、旅行をした際も電車に乗ることが一つの楽しみだ。電車内の雰囲気はもちろん、乗ってくる人々の人間観察から、車内のナレーションなどいろいろと楽しめるところがある。
こうやって、私は様々なところから楽しめるところを見つけることがやはり好きだ。
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お読みいただき、ありがとうございました。
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