854.【令和6年大相撲7月場所2日目感想】炎鵬が序ノ口にて7場所ぶりに復帰!大怪我を経て再び土俵に戻ってきた姿は感動的でした!
2024/07/15
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名古屋場所2日目です。本日も様々な一番が繰り広げられました。
普段は幕下上位から幕内までの一番について述べますが、今回は特別にこちらの一番からまずは述べます。
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◯清水海‐炎鵬●
大怪我により昨年の名古屋場所から休場が続いていた元幕内の炎鵬が、番付を序ノ口まで下げて今場所再び土俵に帰ってきました!
一時期は相撲どころか日常生活を送ることも困難なほど深刻な寝たきり状態から大復活を遂げて今場所で7場所ぶりに出場しました。
こちらの動画でその一番を拝見いたしました。
久しぶりに土俵に上がった炎鵬への温かい声援に、こちらも温かい気持ちになりました。
相手の清水海は、相撲の名門高校の埼玉栄高校、そして名門大学の日本大学出身の学生相撲の実力者です。今回が清水海にとって大相撲で初めての一番となりました。
炎鵬は以前も見せていたような小兵力士らしい素早く動き回る相撲をしましたが、清水海がどっしりと構えておりましたね。
そして清水海が勝ちました。序ノ口ながら、学生相撲での実力者の清水海が相手でしたから、復帰戦ながら炎鵬にとっては手強い相手となってしまいました。
今回は黒星となりましたが取組後も炎鵬に向けて温かい拍手が向けられておりました。あれだけの状態になりながら再び相撲を取っているだけでも奇跡的なことです。今場所、炎鵬が無事に7番相撲を取り切れることを願っております。
また、対戦相手となった清水海にとっては元幕内力士と早速対戦して勝利した体験は大きなものがあったことでしょう。これから清水海がどれだけ番付を上げられるか、こちらも密かに注目してみたいと思います。
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●峰刃‐小原◯
続いては幕下の峰刃と小原による一番です。
両者が右四つでがっぷり長く組み合う構図となりましたね。
こういう展開の相撲は、いつ勝負が動くかが楽しみです。
そして最終的には小原が上手投げを決めて白星となりました。長期戦は体力的にも大変そうですね・・・。
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●大辻‐吉井◯
続いても幕下の一番です。
こちらも右四つで組み合う形となりどうなるか見守っておりましたが、これは吉井が上手出し投げを繰り出したのでしょうか。これでバランスを崩した大辻をそのまま吉井が寄り切って吉井が勝ちました!
やはり相撲はいかに相手のバランスを崩すかが大事だということを改めて感じた一番でした。
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●友風関‐白熊関◯
続いては十両での一番です。
先場所までは同じ二所ノ関部屋所属だった友風関と白熊関が今場所は対決することとなりました!
これはかつて二所ノ関部屋の部屋付き親方だった中村親方(元関脇・嘉風関)が部屋から独立して中村部屋を創設したからです。これによって友風関も中村部屋に移籍しました。一方、白熊関は二所ノ関部屋に残留しました。
今回の一番では白熊関がその重い腰で友風関を徐々に押していきましたね。そして友風関が引いたところを白熊関が更に攻めていき、中に入って寄り切りました!かつての同部屋対決は白熊関に軍配があがりましたね。
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◯時疾風関‐大奄美関●
この一番は鮮やかでしたね!
立ち合いから飛びつくように当たっていった時疾風関が、すぐに大奄美関の中に入ってもろ差しとなり大奄美関をヒョイっと左に動かしてすくい投げが決まりました!
その四股名のような時疾風関の素早い相撲を観ることができた一番でした。
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◯若隆景関‐狼雅関●
右四つとなり若隆景関の攻めに狼雅関が抵抗するもかなわずに若隆景関が狼雅関を押し出しました!
これで若隆景関は久しぶりに幕内で白星をあげました。元関脇で幕内最高優勝経験者でもある若隆景関。これから本調子を出していけるか注目です。
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◯宇良関‐豪ノ山関●
大阪府寝屋川市出身の両者の対決です。その年齢差は6歳ですが、子どもの頃にも地元で稽古したことがあるなど交流がある両者。
立ち合いでは豪ノ山関の押しが効いた!しかし宇良関はこれに耐えてその後素早い動きで豪ノ山関の押しを右にいなして後ろに滑り込み勝機をうかがい、うまくもろ差しになることに成功して寄り切り!!
やはり宇良関は上手い!本日の相撲もお見事でしたので、会場も沸いておりましたね。
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□阿炎関‐髙安関■
ああ、髙安関・・・。昨日の霧島関との一番でみぞおちのあたりを押さえて痛そうにしており心配しておりましたが、本日から休場するそうです・・・・・・・。
休場理由は左大胸筋部分断裂とのことです。まだまだ本調子を出せれば好成績を出すことができる能力を秘めている髙安関ですが、今場所も怪我に悩まされました・・・。
個人的に応援しておりますので残念ですが、お大事になさってください。
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◯霧島関‐御嶽海関●
大関経験者同士の一番です。
霧島関が右四つで両手でガッチリとまわしを掴むことができ、そのまま勢いよく御嶽海関を寄り切りました!
この調子で勝ち星を重ねて10勝以上の大関特例復帰に近づくことができるか、今後の霧島関にも注目です。
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◯若元春関‐大の里関●
立ち合いから諸手突きで攻めていく大の里関でしたが、うまく踏みとどまって左四つになることができたの若元春関!
そして大の里関が引いたところを勢いよく押した若元春関が、大の里関を押し倒しました!
先場所までどの場所でも幕内で二桁勝利をあげ、先場所は幕内最高優勝を成し遂げた大の里関がまさかの初日から2連敗!今場所も優勝争いをすると思っていただけにこれはまさかの展開です。
ここからペースを戻すことができるのか、大の里関のこれからにも注目です。
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◯琴櫻関‐熱海富士関●
大関・琴櫻関は本日は熱海富士関との一番でした。
序盤は琴櫻関がもろ差しとなる構図になりました。これに対して熱海富士関は脇をガッチリと締めて極めようとしましたがうまくいかず大関は中に入った腕を抜きました。
しかしそれにもめげず熱海富士関は大関を押していく!大関は回り込みますが、それでもどんどん攻めていった熱海富士関!しかし最終的には大関が体を入れ替えて寄り切りました!
熱海富士関も良い相撲を見せておりましたが、今回は大関が上手い相撲で逆転しましたね。
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●大栄翔関‐貴景勝関◯
プライベートで非常に仲が良いことで知られる小結・大栄翔関と大関・貴景勝関による一番です。
立ち合いで大きく前に出たのは大関!すごい力で押していきましたが、大栄翔関は持ちこたえていきました!
その後は頭をつけて互いの様子を読み合う構図でした。
さて、どう勝負が動くかと見守っていると、突いていこうとしたと見られる大栄翔関を大関が引いて、はたき込みを決めました!
今場所はカド番となり厳しい展開の貴景勝関ですが、まずは1勝目を決めました。
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●平戸海関‐豊昇龍関◯
立ち合いで思いっきり前に出た平戸海関を、大関・豊昇龍関が右にいなしました!
大関のいなしにすぐさま対応して、食らいついていく平戸海関でしたが、平戸海関が引いたところを攻め込んで大関が平戸海関を押し出しました!
平戸海関もよく戦っておりますが、今回は大関の安定感が出ました。これで本日は先日とは真逆で、3大関安泰となりましたね。
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◯照ノ富士関‐明生関●
これぞ横綱相撲!
横綱・照ノ富士関が一気に前に出ていってすぐに勝負がつきました!
横綱にとって明生関はあまり得意な相手ではありませんが、今回はうまく勝利することができました。
これからの横綱にももちろん注目していきます!
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今回も様々な一番が繰り広げられましたが、なんといっても本日は冒頭に述べた炎鵬の復帰の一番が感動的でした。
一時期は相撲を取るどころか日常生活も危うい状態から、執念の復活劇を遂げた炎鵬から、「あきらめない心」を私を含め多くの人々が受け取ったことでしょう。
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お読みいただき、ありがとうございました。